FC2ブログ

635 お魚集め⑩カワハギ

かみ切られた糸   カワハギは餌取り名人と呼ばれている。おちょぼ口で餌だけを上手にかじり取ってゆくので嫌う釣り人もいるが、喰い込みが良く鈎がかりする時期もある。20cm近い大物になると釣りごたえもあるし、何よりも美味しい。名前のとおり皮がするりと剥がれるので料理しやすい。刺し身も煮付けも美味しいし、肝はフグ並なのである。チヌ釣りの外道として桂浜でもよく釣れるが、泳ぎ方も面白いので水族館では人気者なのである。
スポンサーサイト



634 お魚集め⑨アイゴ

触らぬアイゴになんとやら
  ニザダイと同じく馬力がある上、チヌのように首を振るので“やった大物のチヌだ”と、ぬか喜びをさせてくれるのだが、糸の先の海中に黄色っぽい影が見えるとガックリ、チヌの場合は白っぽく見える。アイゴはニザダイと同じく草食性がある為に磯臭いと嫌う人も多いが、白身でおいしい魚である。但し背びれには毒棘があるので、取り扱いには注意が必要である。

633 お魚集め⑧ニザダイ

河童の遭遇
  桂浜の磯でもよく釣れる魚である。馬力があるので20cmほどのニザダイなら30cm近いチヌと同じぐらいの引きを感じるが、チヌは鈎がかりすると首を振るのでツンツンと竿先が振れるのに対し、ニザはグイーンと引く感じなのですぐわかる。体表の色合いや手触りから“カッパ”とか、尾部の棘状鱗から“サンノジ”と呼ばれている。海藻を食べる習性があるためか「磯臭い」と食用としてはあまり好まれていない。

632 お魚集め⑦グレ(メジナ・クロメジナ)

お誘い
  冬場の磯釣りのターゲットとして釣り人には知れ渡っているが、一般的にはメジナ・クロメジナを合わせグレと呼んでいる。しかしベテランになるとクチブト(メジナ)とオナガ(クロメジナ)に区別している。メジナは土着性やナワバリがあり、クロメジナは群れで回遊することが知られている。適水温もクロメジナのほうが少し南方系で産卵期にもズレがある。私も若い頃は足摺方面までグレ釣りに通ったことがあったが、それは自家用の遊び。水族館用にグレが欲しい時は小さな当歳魚が玉網でいくらでも獲れるので、釣りで狙うことはあまりないのである。 

631 お魚集め⑥キュウセン

キュウセンのオスメス
  砂浜での投げ釣りや波止、磯釣りなどで釣れるが、鈎がかりした時の第一発の引きがかなり強く“大物だ”と喜んで竿を立てると、そのあとスーッと引き寄せられてくる。ああキュウセンだとすぐにわかるが、これは“ガッカリ”ではない。たしかにチヌ釣りの“外道”だがキュウセンは綺麗なベラなので、水族館としてはご褒美みたいに嬉しい魚。オスはアオベラ、メスはアカベラと呼ばれ、水槽映えのする魚なのである。

630 お魚集め⑤ササノハベラ

アンタじゃねぇえ
  ベラの仲間では圧倒的に繁栄していて、生息域が広く波打ち際の浅瀬の磯から200mの深海にもいるらしい。だからと思うが喰い込みのいい魚で、水温が下がった春先など他の魚の活性が低い時でもよく釣れる。特にグレ狙いでタップリ撒き餌をした時、グレが来る前に当たるのがササノハベラなのである。釣り採集は空振りのことも多い。空荷で帰るのは嬉しくないが、そんな時バケツに収まってくれるのがササノハベラなのである。

629 お魚集め④ニシキベラ

ニシは20
  水温が20℃以上なら桂浜の磯でも脈釣りで沢山釣れる。但し同じ場所に毎日通うのはお勧め出来ない。一度に2~30尾釣ったら一週間ほど休んだほうがいい。釣り糸を警戒するようになる気配がある。水温が18℃に下がっても餌を取りに来るが、鈎がかりが急に悪くなるようだ。名前のとうりニシキの色合いの綺麗な魚で泳ぎも面白く、水槽を埋めるのに重宝する魚なのである。

628 お魚集め③ヘダイ

うまいやつ
  クロダイ・キビレ・ヘダイは、ごく近縁種。兄弟みたいなものだが、何故かヘダイは評判が悪い。釣り人は「まずい」と口をそろえるが私が食べた感じではクロダイ・キビレとに有意差があるとは思えない(私の舌の出来があまり良くないのは認めます)。思うに不評原因は数が少ないせいではなかろうか。しかしヘダイはクロダイの外洋性・キビレの内湾性のような棲み分けはせず、どちらにもいるように思える。そして最近はその数をかなり増やしているような気配も感じられるのである。

627 お魚集め②チヌ(キビレ)

キチヌ
  私が育った鳴門市のあたりでは、チヌは沢山いたがほとんどがキビレでクロダイは少なかった。中学生の頃、水泳部の練習(332桂浜への道④水泳部)と言いつつ、水中銛を持ってチヌを追いかけていた。込み潮の時、砂地と藻場の境目あたりでじっと動かずに待っていると、チヌは深さ30cmに満たない浅場までやって来る。狙いを定めて銛を放つが、あまり獲れた経験はない。それよりも面白いのは失敗した時、チヌは必ず止まって私のほうを振り返る。そしてじっとこちらを見つめ、私が次の銛を引き絞ろうとするところで、パッと消えるような速さで逃げるのである。桂浜は外洋に面しているのせいで、キビレはほとんど見られないが、内湾の方ではクロダイよりも沢山釣れる。

626 お魚集め①チヌ(クロダイ)

チヌ釣り
  私が桂浜水族館に就職して間もなくの頃、館長が釣竿とリールを買って来て「高谷、チヌを釣って来い。あそこに国鉄が居るから教えてもらえ」と言った。水族館のすぐ先の竜宮の磯で釣りをしている国鉄勤務の館長の友人の宇田さん(275恩人⑩宇田丸)に、仕掛けも餌も用意してもらって竿を並べたのが私の“釣り”の実質的なスタートだったのである。子供の頃、友達と釣りをしたことはあったが、のめり込んだわけでもなかった。私はその後何度も国鉄さんに呼ばれて竿を並べた。その国鉄さんが釣ったチヌなどの獲物をバケツに入れて水族館まで運ぶ係をやらされわけである。しかし私はこの人から釣り(特にチヌ釣り)のノウハウを随分勉強させてもらった。クロダイと国鉄さんは私の水族館人生の恩人であることは間違いないのである。

625 お魚集め(序)

釣りと同時に愛をあげる
 もう12年以上続けているこのブログ。私のほぼ半世紀に及ぶ水族館人生においても、さすがに書き尽くしネタがなくなりました。しかし「もう辞めたい」と言う私をイラスト係が許してくれません。頭を絞りたどり着いたのが、原点に帰って水族館で一番大切なお魚集めについて。お魚集めで一番大切なことは、いかにお魚を傷つけずに手に入れるかであるが、一番いい方法が釣り採集。釣り採集では、お魚の口を大きく傷つけてしまうと思う人も多いかもしれませんが、網を使うと身体全体にすり傷をつけるのに対し、釣りなら上手に扱うとほんの少し口の端を引っかくだけですむ。今回はこの半世紀に渡って、私が釣り集めたお魚達について思い返してみたいと思う。

624 悩まされた仕事⑨バルブⒼ切り替え弁(後)

ロクセンスズメダイ
  そこは排水の切り替え弁。この水系は常時20℃を目標にしているので、原水(海水井戸の水)が20℃前後の時季(5~6月・10~11月)は開放式(かけ流し)に。冷却や加温が必要になると循環に切り替えている。開放時は外へ、循環時は濾過槽への切り替え弁がピッタリ閉まっているのは何度も確認していたが、その先の排水は別の配管と共用になっていて、別の水系からの排水が毎分100ℓほど。まさかとは思いながらこの排水に温度計を当ててみた。すると17.2℃であるはずの温度計が17.4℃と出た。「これだ」と確信しこのバルブを取り外してみる、とハンドルと弁の動きに10度ほどのズレがあり、その隙間が毎分20ℓの漏れの正体だったのである。原水(17.2℃)に漏れ出した循環水(20℃)が混じり込み排水温を0.2℃押し上げたことで、このバルブの不具合を発見することが出来たのである。

623 悩まされた仕事⑨バルブⒼ切り替え弁(中)

レモンスズメダイ
  この水系の加温には、元々重油ボイラーが使われていたが、故障が多く10年も持たずに諦め、電気ヒーターに切り替えた。ボイラーなら毎分20ℓ位の注水など誤差の範囲だが,電気ヒーターにとってはかなりの負荷になる。1月になって注水温が17℃まで下がり、水槽水温(20℃)を維持するのが難しくなってきた。そこで何度も繰り返してきた検証をまたやり直す。水槽の漏れ・濾過槽の周り・ポンプ・配管・バルブ。同じ点検を繰り返す。全く同じことをもう20回以上繰り返したと思うが、ついに見つけることが出来たのである。

622 悩まされた仕事⑨バルブⒼ切り替え弁(前)

ルリハタ
 昨年11月のことである。夜明け前に宿直員からTEL「大水槽(大型循環水槽)の濾過槽が空に!」慌てて行ってみると循環ポンプが空転する直前まで水位が下がっていた。差し当たって追加水を入れたが原因は不明。夜が明けてから調べてみたが、全く原因が見えない。水槽自体の漏れは有り得ない。配管のバルブもしっかり閉まっている。残るは地下の濾過槽にヒビが入り、地中へ漏れ出した可能性だけだが、調べるには時間がかかる。ポンプもバルブも完全に締切って、飼育魚にはエアレーションだけで頑張ってもらって、8時間ほど様子をみたが濾過槽からの漏れの症状は確認出来なかった。しかしそれでもポンプをかけて循環させると、毎分20ℓ余りの注水が必要になる。この水系は総水量が80tほどの、当館で唯一の大型循環水槽。原因がわからず頭を抱える日は2ヵ月余り続いたのである。

621 悩まされた仕事⑨バルブⒻメクラキャップ

リュウキュウヒメジ
  アシカやペンギンの排水バルブもバタフライバルブ。このバルブのもう一つの欠点が中央に軸があること。新築から10年ほどして、この欠点が原因の不具合が現れはじめた。枯れ葉や小枝が引っかかり流れが悪くなることがたまにはあったが、それに加えてプール内に貼り付けられたFRPが、経年劣化で鱗のように次々と剝がれて引っかかるようになりだした。バルブを開けても流れが悪い時は、暗渠の中にはいり鉄棒で引き出さねばならない。これはびしょ濡れになりながらの作業になるので「なんとかして」と言われ続けた。そこでとうとうこのバルブを取り外し、代わりにL型パイプを取り付け、そこへメクラキャップを差し込んで排水を止める方法に変更したのである。

620 悩まされた仕事⑨バルブⒺバタフライバルブ

ラブカ3
  メインプールの注水バルブは100㎜のバタフライバルブ。この型のバルブはゲートバルブと違ってパッキンの部分が痛みやすい。特にこの水系は井戸から吸い揚げた砂粒が不思議と沢山集まり、半絞りの弁に次々引っかかり注水量が自然に減少してしまうバルブだった。だから私はプール洗いなどでこのバルブを閉める時は「必ず一度開放して引っかかった砂粒を流してから閉めるように」と指示しておいたのに、言いつけを守らない者がいてパッキンが痛み、水がピッタリ止まらなくなってきた。突っ張り棒で押しつけてしのげた時期もあったが、だんだん止めきれなくなってきた。トロトロ漏れる水を排水溝へ流すことで対応していたが、「どうしても直して欲しい」と泣きつかれ、苦心の末にバルブ交換を決行(568配管工事⑪バルブ取替)したのであった。

619 悩まされた仕事⑨バルブⒹ大型排水バルブ

ヨソギ
  イルカプール(現トドプール)の排水バルブは、プラスチック製なので海水にはびくともしないが、ゲートを上下させる回転軸のヘッドは鉄製で、それを上からレンチで回す。その鉄製のレンチは5年ほどで錆び折れたので、私が塩ビパイプで作り直した。ところが20年ほどしたらバルブのほうのヘッドも鉄製の首が折れてしまった。そこでヘッドの下部を四角く削りそれに合う塩ビパイプでレンチを作った。しかしそのレンチヘッドも3年ほどで角が錆び落ちて空転になるので、また四角く削り直す。10年余り前にこのバルブの取り替えを業者に相談したら50万円ほどの見積を出してきた。暗渠の中で真っ黒の鉄さびの粉を舞い散らせながらサンダーで削る。マスクをしていても鼻の穴の奥まで真っ黒。恐らく肺の中も真っ黒。私はこの作業をほぼ3年ごとに繰り返しているのである。

618 悩まされた仕事⑨バルブⒸ鉄製大型バルブ

ユウゼン
  旧館時代のイルカプールの鉄製排水バルブもかなり傷んでいた。こちらは軸ではなくゲート弁に隙間が出来てピッタリ止まらなくなっていたのである。その漏れは年々ひどくなり、入社10年ほどの頃にはかけ流しのプールの水位が保てなくなってきた。そこでプール清掃の後ゲート弁の隙間に、ぼろ布を押し込んで止めてみたりもしたが信頼できなくなってきた。とうとうこのバルブ諦め、プール内の排水ストレーナーの上に厚手のビニールシート敷いて止めることにしたが、これをイルカが喜んだ。くわえて引き剝がす遊びを始めたのである。ブロックで押さえたらそれを押しのける。組み合わせてイルカが動かせないように工夫するなど、随分楽しませてくれたものである。

617 悩まされた仕事⑨バルブⒷ真鍮バルブ

ヤリカタギ
  ペンギン舎の真鍮製の排水バルブは、私が就職した昭和46年頃には軸がすり減り空転が起こり始めていた。グラグラする軸を片方に押し当てて回すことで対応していたが、それも数年で限界を迎えた。このバルブはコンクリートに埋め込まれていて取り替え不能。そこで私は修理を試みた。引き抜くことのできた軸の再生である。トタン板を2㎜幅に細長く切りそれを1㎜幅のV字に折り曲げネジ山に巻き付け、エポキシ樹脂で貼り付けていったのである。これは一時的に大成功だったが、1~2年で樹脂が割れ、トタンが剝がれた。その度に修理を繰り返して、新築(昭和59年)までの10年余り面倒を見続けたのである。

616 悩まされた仕事⑨バルブⒶ旧館時代

モモイトヨリ
 桂浜水族館の誕生は、今から88年前の昭和6年4月とのこと。その頃のポンプやバルブなどは、さすがに私も知る由がない。第二次大戦中は軍が桂浜を管理下においていて、水族館は当然のこと強制閉館。ポンプやバルブなどの金属は供出させられていたはずである。昭和23年に再開したとの事だが、その頃にはまだプラスチック製品は出回っていなかった。昭和25年に作った25mプールの排水口は鉄製の大型ゲートバルブ。その後昭和29年製ペンギン舎もバルブは真鍮製だった。私が就職した昭和46年にはこれらのバルブはかなりくたびれていて、その扱いに苦労させられた。まずはその真鍮と鉄製のバルブの面倒をみていた話から、私を悩ませてくれた“バルブ”との戦いを書いてみたいと思う。
プロフィール

もったいないおやじ

Author:もったいないおやじ
FC2ブログへようこそ!

かうんた
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR