アカメほど餌付けに苦労する魚はあるまい。30cmくらいまでの小型のものは生き餌で簡単に餌付くのだが、50から60cmになると、なかなか思い通りにはならない。入館後2週間ほど、傷が治りかけたころ、生きエビや金魚を泳がせるとすぐに反応を示す個体もあるが、多くは2~3ヶ月間見向きもしない。半年以上拒否し続けて餓死を選ぶ強者もいる。1年近く全く食べずやっと小さい金魚を食べたと思ったら翌日には死亡していたと云う例もあった。水温もネックになっている。上は30℃以上でも活発に食べるようだが、下限は16℃で食べなくなり、15℃あたりで命が危なくなる。桂浜の飼育水は年によっては15℃ギリギリまで下がることがある。桂浜を“アカメ水族館”にしたかった相棒は「出来るだけ高温で飼育すると餌付きやすくなる」との自論を持っていて、新築の際には“アカメ用暖房水槽”を強く望んでいた。
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