189 長寿動物⑥館長と私 


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桂浜水族館公式ホームページ掲載 2010年12月04日(土)


桂浜水族館の長寿動物をあげるなら、
まず先々代の館長、永國寿一さんだろう。

戦後、昭和23年の再開以来、
平成元年8月23日に亡くなるまで館長を務めた。

おりからの経済成長や、観光ブームの追い風はあったものの、
堅実な経営手法で桂浜水族館を発展させ、念願の新水族館を完成させた。

人を愛し、動物を愛し、植物(植木・盆栽)を愛し、神を信じて、
40年間の優雅な水族館人生を送った人である。

その下で18年間、次の館長に16年間、そして現館長で6年。

ついに私の水族館人生も40年を超えて、
桂浜水族館最長に至った。と思ったが、
前出のアオウミガメ(184長寿動物①ウミガメ)は、
多分60年になるはず。
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やはり長寿では、亀にはかなわないようだ。
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188 長寿動物⑤タケル 


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桂浜水族館公式ホームページ掲載 2010年11月27日(土)


カリフォルニヤアシカのタケルは、
昭和36年に動物商を通じて入館したとのこと。

昭和58年に初めて父親になって以来、
新館に移ってからも次々と計6頭の子供を作って、
平成2年5月23日に死亡した。

2~3歳で入館したと思われるので,30歳以上の長寿と云うことになる。
死亡時の体重は200Kg余りもあり、処理に困って海洋投棄することになった。
知り合いの漁師さんに頼んで、沖合10Km余りまで運び、
コンクリートを重しにして沈めた。
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ところが半月後に奇跡がおこる。
6月10日の夕方、入場券売場から沖を眺めていると、
奇妙な漂流物が見えた。

双眼鏡で確認すると、それはまさしく、あのタケルだった。
腹は裂いておいたが、腐敗によって浮きあがり、
長男のリョウマがいる桂浜を目指して帰って来たのである。

せっかくだから桂浜の西海岸の砂浜に穴を掘って埋葬し、
信心深い館長は神官を呼んで、
桂浜水族館の繁栄をささえてくれたタケルに感謝し冥福を祈った。

187 長寿動物④オオニベ 


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桂浜水族館公式ホームページ掲載 2010年11月20日(土)


いつまで頑張るつもりだろうか。
この春は彼の鳴き声が、あまり聞こえなかったので、
もうそろそろかなと思っていたが、夏を過ぎてもまだ元気。
右目はつぶれ、左目もおそらく見えないと思うので、
餌が取れないはずなのに、そんなにヤセは目立たない。
しかし体全体の覇気はなく、いかにも年老いた感じがただよっている。
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昭和62年に、当時小学6年だった長男と一緒に、
浦戸湾内で11尾釣ってきた(74釣り採集⑱オオニベ)中の1尾である。

4年前までは3尾残っていたが、今はもう彼だけになってしまった。
体長は1.2mほど、スラッとしているので、体重は15㎏くらいと思われる。
この魚は、ある企業が人工フ化し、放流したものなので、ルーツがはっきりしている。
天寿をまっとうしたあかつきには、長寿魚としてギネスに申請してみたら?などと考えたりしている。

186 長寿動物③ペリカン


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桂浜水族館公式ホームページ掲載 2010年11月13日(土)


鳥類は、体の大きさのわりには長生きするものが多い。
当館の2種類のペリカンも、共に30年以上の長寿だった。
モモイロペリカンは、私より半年おくれで入館(158失恋⑦モモ子)し、
永年大きな口でエサをキャッチする人気者だった。
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ハイイロペリカンはモモイロより1年早く入館したが、彼は冷遇されていた。
当時の館長が、モモイロを注文したのに動物商がまちがえて送ってきたとか。
送り返すのはかわいそうとそのまま引き取ったものの、
水鳥舎の奥の小部屋で15年ほどすごすことになってしまった。

昭和59年に水族館が新築されてからは、
モモイロと共にフライングゲージで大きなクチバシを見せ、観光客にアピールした。

モモイロは平成15年、ハイイロは16年まで、
共に33年と35年の長期にわたって桂浜水族館に貢献してくれたのである。

185 長寿動物②クエ 


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桂浜水族館公式ホームページ掲載 2010年11月06日(土)


私が桂浜に就職した昭和46年まで、クエは主役の一翼をになっていた。
体長1m余り、体重は30㎏ほどの大物が40尾余り、
薄暗いプール型の水槽の底に沈んでいた。
同居のウミガメやブリが、観光客から餌をもらって、
水シブキをあげてよろこんでいるのと対象的に、身動きひとつしない。
しかし週に1~2度、クエ用のサバを投げ込む(これは館長の仕事)と
ガバッと一瞬でのみ込む。
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それはそれは見ごたえがあった。
そのクエ達は昭和47年の秋にほぼ全滅してしまう。
館長が「クエが1ヶ月ほどエサを喰わん」とポツリと云ってから間もなく、
次々と浮き上り、腹を上にして苦しみはじめた。
恩師や水産試検場に相談すると、室戸のあたりでは、
ウイルス性の病気でクエが浮いている、との報告があり、
その病気が水族館に侵入したのだろう、との結論に達した。

このクエ達は、大部分が昭和23年から25年頃までに入館したものとのことで、
すでに20年以上!天寿を越えて長生きしてきた老魚達だった。
生き残ったのは、小さ目(80cmぐらい)の若い個体、3尾だけであった。

184 長寿動物①ウミガメ


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桂浜水族館公式ホームページ掲載 2010年10月30日(土)


長寿と云えば、まず亀だろう。

桂浜水族館のアカウミガメ・アオウミガメは、
昭和23年の再開館以来、ずーっとスターだった。

私が入館した昭和46年当時、
観光客は一皿10円のエサを我先に買い求め、割りバシで差し出す。

するどいクチバシを大きく開けて、ハシごとガブリと喰いつくのが人気だった。
館長によると、アカウミガメは昭和23年から25年頃までに1m近い成体で入館。
アオウミガメは昭和25年に、40cmほどのを2頭入れたとのことだった。
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しかし昭和59年に新館に移ってから、アカウミガメが次々と死亡し、
新しい個体に入れかわった。

入館時1mの成体だったなら、10歳以上だったと思われるので、
桂浜での40年ほどを加えて、いずれも50歳前後の天寿をまっとうしたと思われる。

現在、当初から生き残っているのは、アオウミガメ1頭だけになっている。
昭和25年が正しかったとしたら、このアオウミガメは60年間にわたって、
桂浜水族館に住み続けていることになるのである。
さらに当時40cmなら3・4才のはずなので、
私と同じ昭和21年生れの可能性が高い。
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