463 エコおやじの工夫⑯雨水タンク

メンダコ
  館長から「水道代が高いので雨水タンクを作って節水出来ないか」といわれて試算してみた。しかし屋上に降った雨をすべてタンクに集めても、一日おきに30ミリ以上の雨がコンスタントに降らないと、計算が成り立たないことがわかった。そこでエコおやじが考えたのが、山井戸(223井戸の話⑥山井戸)の利用である。桂浜の裏山は山が浅いので、この井戸は水量があまり取れず、ザリガニだけに利用していても、半月余り降らないと水切れになることもある。しかし雨のあと5日間ほどならかなりの量が見込めるので、これを3tほどのタンクに移しておけば、週一回20ミリ程度の雨で、かなりうまく節水が出来そうな感じがした。設置費用は50万余りかかったが、年間20万(水道代金の20%)ほどの節約が出来るようになったのである。
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462 エコおやじの工夫⑮谷水利用

シーラカンス
  水族館の裏山には一本だけ谷すじがあり、10日ほど雨が降らなくてもしみ出すようにチョロチョロと流れ出ている。20年余り前のことだが、エコおやじはこの水を利用出来ないか考えたことがあった。穴を掘ってタンク(70リットルのゴミバケツ)を埋め込み、流入量を調べてみた。10ミリほどの雨の後は毎分10リットル余りの流入があるが、三日ほどすると毎分2リットルまで下がる。しかし一週間以上経っても0.5~0.2リットルのシミ出しが続くのである。毎分0.2リットルでも一日量にすると300リットル近くなる。これなら水鳥池用に充分役立つ。費用は50mほどの配管材のみ。タンクの中へ中古の水中ポンプを入れてフロートスイッチを自作した。これで水道代をかなり節約できると目論んでいた。ところがその歳の秋の台風の豪雨で、谷すじが大きく崩れ取水口が埋もれてしまった。その後何度も修理したのだが、少しの雨でも崩れるようになり修理が追いつかなくなって、とうとうあきらめざるをえなくなってしまったのである。

461 エコおやじの工夫⑭クリオネ水槽

ラブカ
  10年余り前の話だが、若いのが「クリオネを展示してみたい」と言いだした。「入手の見込みはあるので、水槽の用意を…」と30万円近い冷房水槽をせがまれた。館長に相談する前にエコおやじは“30万は高すぎる”と、何とか安く作れないか考えた。イロイロ考えているうちに、倉庫に眠っていたジュース販売用のショーケースにたどりついた。これなら2℃ぐらいまでは大丈夫。黒塗りのベニヤ板で全体を囲い、のぞき窓をあけ、結露防止のサーキュレーターも自作した。スペースもあるので、下段に水替え用のタンクも置ける。それを見た若いのは「かっこ悪い」と不満顔だったが、なにしろ初期投資額が全然ちがう。3年間ほどこの装置で展示していのたが、若いのは館長にねじ込んで、とうとう30万の市販水槽を買わせてしまったのである。

460 エコおやじの工夫⑬バスジャッキ

ソコボウズ
  桂浜水族館は高知市の公園内にあり、車の乗り入れは原則禁止ではあるが、必要に応じてトラックなどが乗り入れてくる。その車が時々歩道から脱輪することがある。一度脱輪してしまうと柔らかい砂に車輪が空転してどんどん沈んでゆく。そんな時は水族館のトラックで引き揚げるのが、私の役目だった。ある時保育園の遠足の子供達を運んできたバスが脱輪して、タイヤは大きく沈み込んだ。バスが大きくて水族館のトラックでは引ききれない。ジャッキで上げてからでないと無理なのはわかっているが、そのジャッキをセットする場所がない。そこでエコおやじが考えついたのが4寸(12センチ)角で3メートルあまりの柱である。それをホイルに引っ掛けて、テコの原理でタイヤを引き揚げた。その隙間にベニヤ板を敷き込んでやっとトラックで引くことができたのである。以後その柱は“バスジャッキ”と名づけられて三回ほど出動したと記憶している。

459 エコおやじの工夫⑫カップカッター

オオクチホシエソ
  当館では海亀の餌やりが人気である。旧館時代は餌を木の板に乗せて販売していた。新館に移った頃からは、カキ氷販売用の発泡スチロールカップが出回り始めたので、これを再利用することになった。しかし少し大きいので、ハサミで半分くらいにカットしなければならず手間がかかった。なんとかいい方法はないかとエコおやじは考えた。壊れた水槽用のヒーターからニクロム線を取り出し、電源は古い直流コンバーターをさがしてきた。それを板に固定すると、発泡スチロールはサクサクと切れるようになったのである。しかしこの再利用カップは汚れが落ちにくく壊れやすい欠陥があり、10年ほどの後に別のカップに切り替えられてしまって、エコおやじの工夫はその寿命を終えてしまっている。

458 エコおやじの工夫⑪サーキュレーター

シギウナギ
  水温18℃以下にセットされた水槽は、夏場(特に梅雨期)は結露に悩まされる。そこで必要なのがサーキュレーターだが、市販の品は高い(5万円ぐらい?)。そこでエコおやじは自作出来ないか考えた。水槽が露出していない深海コーナーは、裏側に細工するスペースがいっぱいあるので、古い扇風機にビニール袋をかむせ、出口を平たく横長に吹き出させるように工夫した。水槽がむき出しのアマゴ水槽のほうは、古いパソコンから取り出した冷却ファンを塩ビパイプに組み込み、上部に横置きした。いずれも風力が不足気味で、雨天などの結露のひどき時には無力だが、何とか役立っていると見えるくらいの仕事はしてくれているのである。

457 エコおやじの工夫⑩釣り糸警報

カグラザメ
  昭和59年の移転新築当時、夜間の侵入者に悩まされたことがあった。ひどい時はイルカプールにゴミ箱が投げ込まれたりペンギンが引きずり出されて浜辺を歩いていたこともあった。宿直員はいたが、寝ずの番は無理。そこでエコおやじは警報を自作してみた。館内中央付近に10メートルほどの釣り糸を張り、足がかかると館内放送用のスピーカーからブザーの音が鳴るようにセットした。この装置が2・3回作動してからは侵入者はほとんど現れなくなったと記憶している。しかし毎晩釣り糸をセットするのはかなり手間もかかるので、現在は赤外線センサーの警報が設置されている。

456 エコおやじの工夫⑨サンゴクーラー

ギンザメ
  亀舟ヒーターで味をしめたエコおやじは、アカメ水をサンゴ水槽の冷房にも利用出来そうだと考えた。サンゴ類は海水温が30℃まで上がると、共生藻類が逃げ出し“白化”して死んでしまうものが多い。当館の海水は高い年でも30℃には届かないが、大雨で濃度が下がった時のために濾過槽が併設されている。濃度が下がって注水を止めると、気温や照明の熱に加えて、濾過槽の発熱が大きく、クーラーは必需なのである。ここでアカメ水の登場である。この水は盛夏でも22℃くらいで、これをチタンパイプに流すと、26℃余りで排出される。この水のおかげで28.5℃にセットされたクーラーは、ほとんど稼動することがなくなっているのである。

455 エコおやじの工夫⑧亀舟ヒーター

メガマウス
  相棒(317~327釣十番勝負・他)の形見である誠丸水槽(101誠丸漂流記)には、現在ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)が飼育されている。屋外に設置されているので、冬場は加温が必要になるのだが、電気代もなかりかかるので当初は裏方で隔離することで対応していた。しかし隔離はめんどうだし、裏方も手狭になる。そこでエコおやじがたどりついたのが海水ヒーターである。当館のアカメ井戸(105アカメ井戸)の水は、年末頃で22℃・二月末でも18℃を保っている。この水を舟水槽に引き込むことにした。熱交換には、水槽冷房用の古いチタンパイプを3本つないだ。これに毎分5リットルほどのアカメ水を流すと、18℃の水が出口では14℃に下がった。計算してみると、毎時1200kカロリーになるので、1.5kWの電気ヒーターに相当する。これによって極寒期の朝でも10℃以上に保つようになり、ミドリガメはそのまま冬越しできるようになったのである。

454 エコおやじの工夫⑦カワウソヒーター

ミズウオ
  飼育中のコツメカワウソは少し南方系なので、冬場の夜間など「気温が低くて風邪を引くから…」と電気ヒーターで暖房していた。しかし800ワットのヒーターを入れていても、強い寒波が来たときなど「室温が上がらないので、もう一台ヒーターを…」と飼育係りが言い出した。電気代もバカにならないので、エコおやじは以前失敗した海水シャワー(41失敗⑦エコクーラー)を試すことにした。カワウソ舎はコンクリート製で、小窓があるだけなのでこのシャワーは非常によく効いた。一月末の冷え込んだ夜でも17℃のシャワーのおがげで、12℃以上の室温がたもたれているのである。

453 エコおやじの工夫⑥自立排水管

イトヒキイワシ
  イルカプールを修理するために水位を下げる必要にせまられた。魚とちがうので、溜め水にしておけばOKと思っていたら「水温が下がり過ぎるので注水を止めずに…」と、飼育員から注文がきた。注水しながら排水して一定の水位を保つには、24時間付きっきりになる必要がある。エコおやじが悩んだ末にたどりついたのが“自立排水管”である。排水口にフランジ付きのパイプを立ち上げて水位を決める。大き目のフランジに水圧を受けさせて、イルカが近くを泳いでも倒れないことを確認した。これで深さを自由に設定出来る、安上がりで非常に役に立つものになつたのである。

452 エコおやじの工夫⑤バイパス管

トウジン
  現在では中・小型のポンプは自給式が主流だが、30年前のポンプには“むかえ水”や“真空ポンプ”が必需だった。桂浜の砂浜に掘ったアカメ井戸(222井戸のお話⑤No,5井戸)はポンプを置く場所に困り井戸の上部に無理やり作ったスペースに押し込んである。点検や故障修理のあと、“むかえ水”を入れるには50mほど先からバケツで二往復しなければならなかった。そこでエコおやじが考えたのが“バイパス管”である。アカメ水槽まで引いた長い管には逆止弁で止められた水が残っている。この水をむかえ水に使うにはバイパス管をつければいい。パイプを切り継いでバルブの付いたバイパス管を取り付けた。これでバルブを開くだけで送水管の水が一瞬のうちにむかえ水としてポンプを満たしてくれるようになったのである。

451 エコおやじの工夫④浮動サイフォン

ヒメコンニャクウオ
  桂浜に来てまもなくの頃、白点病の治療に硫酸銅の点滴(⑭白点病)を考えたが、当初は点滴ホースの先にツマ楊枝などを差し込んでみたり、太目の針金で絞ったりして調整していた。しかし硫酸銅は塩分や不純物と反応した細かい粒子がたくさん発生するので、すぐに隙間をつめてしまって流れが悪くなってくる。だから一日おき位にホースを洗う必要があった。最低でも四日間は流し続けなければ、開放式(かけ流し)水槽では効果が出ない。そこでエコおやじが考えたのが“浮動サイフォン”である。点滴タンク(70リットルのゴミバケツ)に発砲スチロールの板を浮かべ、それに支柱を立ててサイフォンホースを通した。点滴で水面が下がると共に装置全体が下がる構造である。これならホースの目詰まりは大幅に軽減される。まだサイフォンの宿命であるエア詰まりの欠陥はあるが、点滴はかなりうまく続くようになったのである。

450 エコおやじの工夫③造波サイフォン

フクロウナギ
  スナギンチャクやミドリイソギンチャク(87磯採集②ミドリイソギンチャク・152失恋①ミドリ)を飼育していると、触手が長く伸びてきて本来の姿とちがってくる。それを解決するには水流を作ってやればいいことを学んだ。現在ならば小型の水中ポンプなどで簡単だが、40年前には存在すらしていなかった。そこでエコおやじが考えたのが“間欠サイフォン”である。水槽の上に小さなタンクを乗せてチョロチョロ注水。満水になるとサイフォンが働いて一気にタンクの水を吸い出す。この時の急流が波のような流れを作ってくれるのである。しかしこのサイフォンは注・排水のバランスが非常に難しい。注水量が少ないと、サイフォンがかからないし、多すぎるとサイフォンは切れなくなる。注水量やサイフォン管の太さなど、テストを繰り返したものである。

449 エコおやじの工夫②自動排水管

ミツクリザメ
  開放式(かけ流し)を主体にしている桂浜水族館だが旧館時代にも一部に濾過循環水槽が置いてあった。その循環水槽は時々水替えが必要になるのだが、時として忘れてしまったり、蒸発分を海水で補充し続けて濃度を上げすぎてしまうこともあった。海水は常時使いほうだいなのだから循環水槽も加温が不要の時季は“常時注水”をしたほうがいいのではと思った。それには排水穴が必要になるが、館長に相談すると「穴を開けるのはダメ」と言われた。そこでエコおやじが考えたのがサイフォン管である。濾過槽にサイフォン管を入れ“設定水面にエア抜き穴”を着けてオーバー分だけ排水されるようにセットした。サイフォン管の欠点である“エアづまり”で月に一回ぐらいの点検は必要だが、旧館時代の循環水槽はこの方法で自動的に水替えが出来るようになっていたのである。  

448 エコおやじの工夫①回転スピーカー

ホウライエソ
  イルカプール(現在はドドプール)のテントの支柱に取り付けられた二台のスピーカーの片方が壊れた。電気屋を呼ぶと「特注品だから早くとも半月は…」と言われた。それまで一日5回のショータイムの度に柱に登って方向を変えねばならない。その日の夕方エコおやじは柱の上で考えた。登らずに方向を変えられればいいのだからと取り付け金具を工夫して、下からロープで引っ張って左右に首を振れるように細工した。これで一台二役のスピーカーになったので、翌日電気屋に発注の取り消しを頼んだ。ところが「特注品を無理やり頼んだので…」と取り消しに難色を示した。しかし非常用を持っていたほうが安心出来ると考えなおして、予備品として取って置くことにしたのであった。

447 エコおやじの工夫(序)

チョウチンアンコウ
  エコおやじは昭和21年生まれ。戦後の物の無い時代に、貧乏家庭に育ったせいもあって“物を大切にする”こと、使い方を工夫して無駄にしない事などを両親から教え込まれた。桂浜に来てからも先達(⑧もったいないの原点)からいろいろ教わりながら『物を大切にする』『効率的な省エネ』『手間のかからない工夫』などを考え実践してきた。若い頃「高谷君、頭は考えるためにあるのだよ。何かいい方法はないか、もうこれ以上はないと思っても“もうひと絞り”したらアイデアがポロリとこぼれ出すこともあるよ」と言われたことが今も心に残っている。だからエコおやじは一度手に入れた物は大切に使い切る。壊れたら修理。修理不能と思っても絶対に捨てない。後日新しい修理法が見つかるかも知れないし、分解して他の器具の修理に役立つ部品が取れるかも知れない。今回はそんなエコおやじが、考え工夫したことについて書いてみたいと思う。
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