573 土佐弁と私②変わるにかわらん

ヤミハタ
  大学では中学・高校と続けてきた水泳部に入部したが、そこに一人だけ女性部員がいた。彼女は南国市出身の“はちきん(男まさりの女性)”だったが、ある日平泳ぎのルールについて話していた時「今年から“変わるにかわらん”」と言われて面食らった。「えっ」と言った私の怪訝な顔に気づいた彼女はすぐに「“かわらん”は推量の言葉で土佐ではよく使われます“多分変わるだろう”の意味ですね」と詳しく教えてくれた。そして私が徳島県の出身であることを知っていた彼女は「阿波弁の“あるでないで(あるではありませんか)”と似たような表現ですね」と付け加えてくれたのである。
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572 土佐弁と私①きい・ほら

モンガラドオシ
  昭和40年4月。18才の私は郷里の鳴門市を離れ、高知大学南溟寮に入寮した。寮には四国の3県と九州・中国地方の出身者が多く、当然のことながら高知県出身者はほとんどいなかった。寮と学校の往復がほとんどで、街中にはあまり出なかった私だったので、土佐弁との出会いは少なかった上、第一印象が悪かったのか、たまに飛び込んでくる土佐弁の“きい・ほら”が耳障りで不快感さえ覚えた。自分の阿波弁には全く気づかず、九州弁や広島弁の男達と「土佐弁なんて…」と話し合っていたものだったのである。  
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