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475 葬送記①太郎

太郎(バンドウイルカ)
  パンドウイルカの太郎が死亡した時、館長に死体の処理を相談すると「ケンゾウに頼め」とのこと。“ケンゾウ”さんは館長の一の子分を自認する地元の漁師。軽トラックに積み込んで漁港まで運び、自分の船に乗せて沖合へ。出港前に館長婦人が「これに包んでやって」と水族館の旗を手渡してくれた。40分ほど走って桂浜沖10Kmほどの太平洋に水葬。一緒に飛び込んで薄緑色の水族館旗に包まれた死体が、弧を描いて沈んでいくのを水中メガネ越に見送っていると、なんだか変な気分になりかけた。その時目の前に竹竿が飛び込んできた。泳ぎには自信をがあり、溺れることなど夢にも思わなかった私だが、少しおかしくなっていたようだった。「お前、引きずり込まれてたみたいだったぞ」とケンゾウさん。竹竿のタイミングがもう少し遅かったら、私は太郎に引っぱられて、太平洋に沈んでいってしまったかもしれなかったのであった。
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474 葬送記(序)

ツワブキ
  水族館は生き物を扱う施設なので、避けて通れないのが死別である。動物園と違って、魚類は寿命も短いし、大量死などもあって、いちいち死魚に気を回してはいられないが、大型の魚などで特別な思い入れがあったり、イルカやアシカなどの哺乳類との死別は、それなのり葬儀が必要になってくる。現在ではゴンドウクジラやイルカなどは、死亡原因調べの解剖の後、切断して焼却しなければならず、葬儀としてはごく一部の肉片などを埋め、ツワブキなど、そのあたりの草花を添えるのみだが、20年以上前は、水葬や埋葬が主だった。今回はそんな思い入れの残る、動物やお魚の“葬送”について思い返してみたい。

473 エコおやじ切腹?⑩切腹???

ハナガサクラゲ
  家に帰ってシャワーを浴び、牛乳200ccを一気に飲んで、夕方7時には自分のベッドへ。二晩、ほとんど眠れてなかったせいもあって、朝7時過ぎまで夢も見ずにぐっすり眠った。しかしさすがに、ダメージの回復は12時間では無理だったようで、その日は食欲も出ずバナナや小夏(土佐特産の夏みかん)・菓子パンを少しずつ食べて、一日じゅうベッドでゴロゴロの休養日だった。ところがここで鬼の女房が登場する。夕方になって「出かけるのでアッシーを…」と言う。女房は、私が死に神に手招きされて苦悩していたことなど想像もできなかったようである。「俺は切腹してやっと退院したばかりの病人だぞ」と言うと「腹の皮をチョビッと切っただけ、盲腸よりも軽い手術でしょう。私は卓司(長男)の時20cm以上切って取り出してもらってるの。10cmも切ってないのに切腹なんて偉そうな…」。なるほど腹膜も切ってないので“切腹”とは言えないかも、と納得して3キロ余りの送り迎えを。しかしそのおかげで、この分なら明日は出勤して定時のプール洗いも出来そうだ、との感覚をつかめたのであった。     終わり

472 エコおやじ切腹?⑨退院

ミズクラゲ
  朝8時頃、先生の巡回があり「回復が遅れているようなので、もう一泊して様子を見ましょうか」と言いつつ「この痛み止めの麻酔が効きすぎたのかも知れないね」と背中に入れたチューブを抜きながら「でも今回は痛みが少なかったでしょう…」。私はすでに歩ける見通しが立っていたので「もう大丈夫ですので予定どうり帰りたい」と。しかし「まあ夕方までは…」ということになった。背中のチューブを抜いたらすぐ左足の痛覚が戻り、右足も急速に回復した。10時には導尿パイプを外してもらい、1時には自力で歩いてトイレに。便器に座り込み、導尿パイプを抜いた名残の焼け付くような排尿痛に耐えながら、今回の手術のアクシデントを振り返り、無事終わった実感に浸った。夕方、待ちかねた先生からの退院許可が下り、大急ぎで女房に迎えの電話を入れたのであった。    つづく
プロフィール     ロリコンのおじん

もったいないおやじ

Author:もったいないおやじ
桂浜水族館を縁の下から支えて半世紀。

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