
結婚した翌年の秋口のことだったと思う。義母に「“しいれえ”が綺麗なそうなから連れてって」とアッシーを頼まれた。高知に来てほぼ10年(学生時代を含む)が過ぎていたが、初めて聞く言葉だったのですぐに聞き返せば良かったのだが、何か別の話に飛んでしまって聞きそびれてしまった。「綺麗・連れてって」から想像して、多分お花見だろうとは思ったが、その晩女房に聞くと「田んぼのあぜ道やお墓に咲く赤い花が“しいれえ”」と言う。秋の田んぼのあぜ道の赤い花なら「彼岸花か?」と聞くと「そう」と。土佐では“まんじゅしゃげ”の名はほとんど使われていないようなのである。
スポンサーサイト