
その後数年間は順調だったが、ある年の初冬またしても誤報が出始めた。当時の宿直はアルバイト学生「10分おきに鳴ることもあって眠ることも出来ない」と泣きついてきた。ハトや猫は引っかからないはずだし、虫やアリも活動が弱い時季だし。警報は毎晩1時頃に出るとのことで一晩付き合ってみることにした。本館の隅に隠れて待つこと一時間、現れたのはアオサギだった。タッチングプールの小魚を狙って歩き回っていたのである。学生には「侵入者と鉢合わせしないように、警報が出たらライトをつけて音をたてながら巡回…」と教えてあったので彼が巡回すると逃げていたようだ。仕方なく、またセンサーの位置を高くしてセットし直さなければならなくなったのである。
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