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154 (再)失恋①ミドリ

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  ミドリ(ミドリイソギンチャク)に出合ったのは、桂浜に来て間もなくのこと。磯歩きをしていて、クサミドリ色の体に純白の触手、黄色い口器の“ミドリ”を見つけて一目ボレだった。郷里の鳴門の磯では地味なヨロイソギンチャクしか見たことがなかった。子供の頃、イソギンチャクは女性性器に似ているから不潔なもの、きたならしいものと教え込まれていた。しかしミドリは全くちがう。美しく貴品のただよう高貴なイメージ(私が大人になって女性性器に対する考え方が変わった?)で、大喜びですぐに採集に取りかかった(87磯採集②シドリイソギンチャク)。しかし、見つけても硬い岩の割れ目に逃げ込まれ、うまく採取出来ずに引きさいて殺してしまうことも多かったし、めったに見つからないこともあって、そのうち採集をあきらめざるをえなくなった。私の恋しいミドリ様は、今も桂浜の磯のどこかにひっそりと・・・。

  ミドリイソギンチャクを求めて干潮時の桂浜の磯だけでなく、足摺や室戸の磯も回ったが、見つけた数は少なかった。
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153 (再)失恋(序)

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  私はNHKアニメの“おじゃる丸”に出てくる“電ボ君”と同じく、誰にでも何にでも恋をするタイプの人間のようである。桂浜に来て39年になるが、その間に電ボ君に負けない、数々の恋をした。しかしすべて失恋に終っている。お魚達はもちろんのこと、イソギンチャクからタコ、ペリカン、ついでに人間の女性(女房を除く)を含めて、思えば失恋のつみ重ね!。振られても嫌がられても追いまわすストーカーをくり返し、恋しくて恋しくて必死で探しても見つけることさえ出来なかったり。やっとこちらを振り向いて、心を許してくれかけたと思ったとたんにお別れが来て!、くやし泣のくり返し。その中のいくつかの失恋をふり返ってみたいと思う。

  私の恋人(?)達をご紹介します。遠い昔のお話です。

    

152 (再) 玉網採集⑫イサリ

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  玉網採集の醍醐味は、なんといっても“イサリ”だろう。夜間の干潮時に、ライトをつけて漁港や干潟を回る漁法である。昔(昭和30年頃まで)はアセチレンランプが使われていたが、今では明るいヘッドランプがある。イサリ火を見て逃げる種類もあるが、大部分の魚は光に対する反応がニブい。ライトを当ててもあまり動かず、玉網で簡単にすくうことが出来る(100磯採集⑮夜間採集の恐怖)。ヒラメやハゼ・ブダイ・チョウチョウウオの仲間も、見つけ(視力の良さと経験が必要)さえすれば、獲り逃すことはほとんどない。その他、場所によってはタコ・ガザミ・イセエビも!。ある時は30cmほどのアカメを玉網ですくったこともあった。

  毎年、一月と二月の満月の夜は必ず真夜中に大きく潮が引く。寒いけど風さえ吹かなければイサリに最適!。度々相棒と出かけたものである。

151 (再) 玉網採集⑪ギンユゴイ

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  ギンユゴイは稚魚の時は磯で見かける(94磯採集⑨ギンユゴイ)が、5cm以上になるとテトラポットの間にいることが多い。小さいシカケで釣り採集をしていたが玉網で獲れる場所を見つけた(昭和60年1月頃)。桂浜の竜頭岬の下の防波堤の先端に沈められたテトラポットの中である。弱いけれど波長の長い波がテトラの間に打ち込み、ゆっくり引いてゆく時の流れを玉網で受けると、ごくたまにカエルウオやギンユゴイが入ることがある。真夜中にそこへ行くと、ギンユゴイがひと波ごとに1~2尾入ることがわかった。波や潮汐を読んで夜中に出かけると、1時間ほどで20~30尾獲れたこともあった。しかし数年後、大きな台風にテトラポットが流され、私の採集場所は消滅してしまった。

  テトラポットや磯の形を利用する玉網採集では、いろいろな大きさや形の玉網が必要になる。

  

150 (再) 玉網採集⑩オニカマス

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  夏場、漁港などで見かける3~5cmのオニカマスの幼魚をねらうには、大口径の玉網が必要になる。網地はレースのカーテン。口径は50cm以上、出来れば1m近いのが望ましい。見つけたら3m以上離れた所へゆっくり玉網を沈め、ゆっくりゆっくり近づけてゆく。この時必ず頭の方向から追わなければならない。うしろから玉網を近づけると、網の動きに合わせてゆっくり逃げ続ける。前方からだと少しづつあとずさりするので、岸壁の隅などにゆっくりゆっくり追い込める。完全に網の中へ入るまで“ゆっくり”追わなければならない。こちらが少しでもあせった動きをした瞬間、オニカマスは視界から消えてしまう。

  オニカマスは玉網採集の基本『ゆっくり・ゆっくり!』。我慢比べみたい漁なのである。

149 (再) 玉網採集⑨サザナミフグ

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  台風が過ぎ去ったあとの、漁港の船だまりなどを回ると、物かげになるような所に、たくさんのゴミに交じって、1cm余りの真っ黒い丸いものが浮んでいることがある。これがサザナミフグの稚魚である。本人はゴミに擬態して、かくれているつもりなので玉網を近づけても逃げる気配もない。しかし採集するほうも、かなり慣れていないと魚とは気付かない!。実習生を助手につれて行った時「あれ、あそこ、よく見ろ」と云っても分からず。玉網ですくって見せてやらねばならなかった。年にもよるが多い時には1つの漁港で、20尾ほども獲れたことがあった。南方系の魚なので、桂浜では暖房が必要となる。背部の白点と腹部の縞模様の、きれいなフグである。

  簡単に捕まるが、それには経験と視力が欠かせない。

148 (再) 玉網採集⑧ゴンズイ

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  毒棘で知られるゴンズイ(68釣り採集⑫ゴンズイ)は大きく(20cm以上)なれば単独行動もするが、原則的には群れで生活している。成魚の群れは玉網を見ると散るように逃げるが、稚魚の群れは散らない。小学生の頃には“海のおたまじゃくし”と呼んでいて、子供でも玉網で簡単にすくうことが出来た。6月頃に漁港などを回れば稚魚の群に出合う。目の細い玉網1本で100から1000尾ほどの群れをそっくりすくうことも出来る。ただし飼育のほうはあまりうまくゆかない。エサはよく食べるのにだんだん痩せてきて、バタバタ死んでゆく。大きくなるまで残るのは少ない。

  稚魚が団子状態で活発に泳ぐ姿は人気がある。

147 (再) 玉網採集⑦クロメジナ

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  釣り人はメジナとクロメジナの近縁の2種類を共に“グレ”と呼んで親しんでいる。メジナは2月クロメジナは4月頃に産卵するので、5月頃に私が採集するのはクロメジナのほうである。体長1~2cmで、漁港の岸壁などに群れている。小さいので、玉網はレースのカーテン地で作ったものを使うが、水の抵抗が大きく、追っかけてもつかまらない。だから2人がかりではさみうちにするのが良い。しかし採集は1人で行くことが多いので、1人で2本の玉網を使う。まず大口径の玉網で、ゆっくり岸壁の隅へ追い立ててゆき、群れの密度が上がった所へ捕獲用のレース地の玉網をザブンと突っ込む!。ただしもうひとまわり成長すると、この方法では獲れなくなる。5cmぐらいまで育つのを待って、小さいシカケでの“釣り採集”に切りかえである。

  5~10cmのクロメジナは、海が荒れて少し濁りが出たようなときにはいくらでも釣れるので、玉網で狙うことはだんだんしなくなっている。

146 (再)玉網採集⑥アオリイカ

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  6~7月頃、漁港などで2~3cmの黒っぽいものが、ポツポツ浮んでいることがある。ゴミのように見えるが、玉網を入れると、突然パッと2つに分裂する。吹き出したスミを残して本体は1mちかく移動している。これが生まれて間もないアオリイカの仔である。11月頃には500g位。春には1.5㎏ほどになるものもある。高知ではモイカと呼ばれ、高級食材なので擬餌や生き餌での釣り対象になっている。イカ類のほとんどは視力が非常に良いと云われているが、アオリイカも例外ではない。玉網では手が出ないと思っていたら、ある時「桂浜よ、モイカのすくい方教えちゃるぞ」と室戸の大敷網漁師が声をかけてくれた。玉網を深く沈め、遠くから真下まで持ち込み、ゆっくり上げてゆくと彼等は全く気付かぬまま玉網の中に入ってしまった。これにヒントを得て、私はさっそく直径1mほどの四ツ手網を作り、モイカの採集と飼育に力を入れた(昭和55年頃)。

  この頃のマメイカは、どうやら上ばかり見ているようである。しかしこの方法も5~6cmに成長すると通用しなくなる。

145 (再)玉網採集⑤ハリセンボン

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  ハリセンボンは、ウロコが変形した針をハリネズミのように体中にまとい、危険を感じると体を膨らませて針だらけのボールに変身する。針の数は千本にはとどかないが、400本ほどと云われている。大きな目や口もとが人の顔にも似ていて、愛嬌がある。水温が低い1月から3月頃を除けばいつでも獲れる。漁港の船だまりのロープの影や浮玉の下に隠れている。泳ぎは遅いので、目の大きい玉網を使えば簡単である。1つの漁港をぐるっと回れば、少なくとも3~4尾、多い時は20尾余りも獲れることもある。ただし、すくった時に針のボールに膨らんでしまって、ネットの目にからみつき、はずすのに苦労することが多い。針は大変するどく、充分用心してかからないと、ひどい目にあうこともある。

  すくい上げて空中で膨らんだものは重くないが、水中で膨らんだのはかなり重い。それを足の上に落としてゴム長靴を突き破り、甲に2本の穴があいたこともあった。
プロフィール     ロリコンのおじん

もったいないおやじ

Author:もったいないおやじ
桂浜水族館を縁の下から支えて半世紀。

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